「ん?」これはもしかしたら…いずれにせよウリ科の何か
by 奥田亮
7月に入りました。そろそろ梅雨明けの知らせがあってもいい頃ですが、ここのところ雨が続いて蒸し暑くて疲れますね。でも、この暑さと湿り気、植物にとっては良い環境のようで、ひょうたんの成長も著しく、一日で十数センチ伸びることもあります。一週間もたてば蔓の先が予想外のところに行ったり、親蔓なのか子蔓なのか区別がつかなくなったりと、うれしいような忙しいような。
「大寿」は地植えもプランターも順調で葉っぱも大きく、先週2メートル超えと報告していたのが、もう3メートルを超えてぐんぐん伸びています。先週まではちょっと背伸びすればなんとかなっていましたが、今週はもう脚立がないと作業ができません。1苗に実を1つだけならせて大きくする作戦なので、孫蔓ではなく子蔓に実がなるように、子蔓の脇芽はどんどん摘んでいっています。花も初期段階の花はことごとく摘んでいます。雌花らしき萼(がく)がぷっくりした花も出てきていますが、もうちょっと待って!と摘んでしまいます。この先、花がつかなかったらどうしようと不安になったりもしますが、そこはグッと堪えてプチプチと摘んでしまいます。どうなるかな。
心配していた「大ひょうたん」ですが、やはりダメだったようで、元気がなかった葉っぱはそのまましおれて枯れてしまいました。見れば根っこの方が茶色く変色していて、この苗も「えせUFO」と同じように根元から何者かにかじられてしまっていたようでした。南無阿弥陀仏。念のためにと植えていた苗はなんとか生きながらえていますが、あまり成長がいいとはいえません。同じく植え直した「えせUFO」は、まあそこそこに大きくなってきましたが、「えせUFO」もプランターの方が調子はよさそうです。やはり土づくりを失敗したのだと思います。
そんな折、菜園の草取りをしていると、「ん?」これはもしかしたら…、という双葉が見つかりました。う〜ん、どうみてもこぼれダネの……、いや、カボチャの可能性もありますが、いずれにせよウリ科の何かであることに間違いはなさそうです。時期的にはギリギリ間に合うか間に合わないかというタイミングですが、踏んづけないように気をつけて育ててみましょう。こぼれダネは自分のタイミングで発芽するので意外と強かったりするんじゃないかなと思います。去年の状況から考えて千成かもしれません。ちょっと期待、でれろん。
(1011日目∞ 7月3日)
- 奥田亮 ∞ 1958年大阪生まれ。中学生の頃ビートルズ経由でインド音楽に触れ、民族音楽、即興演奏に開眼。その後会社に勤めながら、いくつのかバンドやユニットに参加して音楽活動を続ける。1993年頃ひょうたんを栽培し楽器を作って演奏を始め、1997年「ひょうたんオーケストラプロジェクト」結成、断続的に活動。2009年金沢21世紀美術館「愛についての100の物語」展に「栽培から始める音楽」出展。2012年長野県小布施町に移住し、デザイン業の傍ら古本屋スワロー亭を営む。2019年還暦記念にCD『とちうで、ちょっと』を自主制作上梓。