朝ドラ『らんまん』にユウガオが登場

by 丸黄うりほ

①ヤマミーさん宅でもナガユウガオの花が咲き始めました。こちらは雌花

②そして、こちらはナガユウガオの雄花です

③千成ひょうたんは実がなりはじめました

④こちらは大きくなりかけの百成ひょうたん

⑤フラスコ型ですが、これも百成ですね

和泉市のヒョータニスト、ヤマミーさんからこんなメールが届きました。「丸黄さんおはようございます。本日のNHKの『らんまん』にユウガオが出てました!12時45分からもやっていますのでぜひ!朝ドラの中でユウガオとヒルガオが咲いています」

私は普段ほとんどテレビを見ません。朝ドラ『らんまん』のことも、恥ずかしながらこの時教えていただいて初めて知りました。調べてみると、植物学者の牧野富太郎をモデルにした作品だとのこと。週ごとのタイトルに植物の名前がついていて、第11週は「ユウガオ」。NHK高知放送局のウェブサイトによると、やがて、主人公・槙野万太郎=牧野富太郎の妻となるヒロイン、寿恵子=壽衛(スエ)の象徴がユウガオなのだと書いてありました。ヒロインを象徴する花だということですから、これはかなり重要な役どころなのでは?

というわけで、ユウガオが登場するというその回を視聴してみました。神木隆之介さん演じる万太郎が標本を書き上げたところから物語は始まり、要潤さん演じる田邊教授と、田中哲司さん演じる徳永助教授という人物が出てきます。ユウガオが出てくるのはその最後の方です。

万太郎がユウガオとヒルガオが一緒に咲いているのを観察していると、徳永助教授がやってきます。万太郎は「今は昼と夜の境目ですね」と言います。徳永教授はクイズを出します。「アサガオ、ヒルガオ、ユウガオの中で、一つだけ異なるのはどーれだ?」

「アサガオ、ヒルガオはヒルガオ科で、ユウガオはウリ科。ひょうたんの仲間はユウガオ!」と、私は画面を見ながらつい回答してしまいそうになりました。万太郎は、ヒルガオ科のことを旋花(せんか)科、ウリ科のことを葫蘆(ころ)科と言っていました。昔は漢名でそう言ったのですね。

さらに、徳永助教授は「私はユウガオが好きだ。『源氏物語』に出てくるからだ。私は日本文学が好きなのだ」と言います。すると万太郎は「私も好きです、とくに『万葉集』が」と言います。そして、徳永助教授が上の句「朝顔は 朝露負いて 咲くといへど」を詠むと、万太郎が下の句「夕影にこそ 咲きまさりけれ」を詠み、なんとなく二人は和解するのです。

その場面で、二人とずっと一緒に写っている白い花がユウガオでした。本物なのかレプリカなのかはわかりませんが、本当にきれいに咲いていました。「連続テレビ小説『らんまん』」のツイッターアカウントが、番組で放映されたそのシーンと、万太郎と徳永助教授とのオフショットをツイートされていたので、ご紹介しますね。良い番組の良い場面を教えてくださったヤマミーさん、ありがとうございました。

 

ところで、ヤマミーさん宅でもナガユウガオの花が咲き始めたそうです!

写真①はナガユウガオの雌花、②は雄花です。この二つの花は同じ日に咲いたそうですから、受粉に成功して、今はそろそろ実になりかけているでしょうか。

6月13日の「ひょうたん日記」で開花をお知らせした千成ひょうたんは、可愛い実になりました(写真③)。また、その後、百成ひょうたんも次々に開花し、受粉に成功した実たちが大きくなってきているようです(写真④⑤)。

どんどん花が咲き、赤ちゃんの実がぷくぷくふくらみ、大きくなっていく季節。ひょうたんの一生のうちでも、最もたのしい季節の到来です!

(1009日目∞ 6月29日)