野々子さん、その節はよろしくお願い申し上げます。

by 奥田亮

小林野々子さんのワークショップで作られたひょうたん小物入れ(写真提供:小林野々子)

「大寿」は背丈が2メートルを超えました。

「大寿」の親蔓に雌花がつきましたが摘果。

元気がなくてひょろひょろの「大ひょうたん」。

先週ご案内した小林野々子さんの後日談です。お会いしたことがないと思っていたのですが、じつはお会いしていたということがわかりました。しかもめぐりめぐって私が丸黄さんから受け取ったひょうたんのタネを受け取られていたのでした。さらに私のCDもお買い求めくださっており、スワロー亭に来てくださっていたのでした。さらにさらに、この「ひょうたん日記」「でれろん暮らし」も読んでくださっているとのことでした。あれま、そういうことだったのですね。

とはいえ、スワロー亭に来てくださった時は、ご本人曰く、恥ずかしすぎて名乗れなかったとのこと。ということで、お会いしていたはずなのですが、未だにどの方だったのかはっきりしたことはわかりません。来られた時は、当然店内にひょうたんやひょうたん楽器が並べられていると思っておられたそうで、でも来てみるとひょうたんの「ひ」の字もなくて私が請われて奥から楽器を出してきたのだそうです。「のだそうです」と他人事のように申し上げているのは、そんなことがあったのかなかったのかも定かではなくて記憶がぼんやりしているからで、いよいよ自分もそんな年齢に至り始めたわけで、ご容赦願いたく。きっと近い将来、ちゃんと記憶できる形でお会いできると思いますので、野々子さん、その節はよろしくお願い申し上げます。

さて、野々子さんの展覧会では、先週の金曜にひょうたんの置物を作るワークショップが行われたようです。千成ひょうたんと流木を使った小物入れは、どこか浮遊的で菌類的な存在感がキュートです。ああ、この会場ならひょうたん楽器を鳴らしてもすんなり空気に溶け込みそうです。いつか機会があればご一緒したいですね。

ところで菜園のひょうたん。調子がいいのかよくないのか……。「大寿」は今のところ、地植えもプランターも割合順調で、すでに親蔓は摘芯済みですが、背丈が2メートルを超えました。大型品種なので子蔓を1本だけ伸ばそうと思います。親蔓の下の方から出ている脇芽は摘み、早速咲き始めていた花も、今はまだ蔓を伸ばす方にエネルギーを集中させるべく摘んでしまいました。

虫に根元を喰われて植え直した「えせUFO」は、ゆっくりながら今のところ順調に育っています。問題は「大ひょうたん」です。なんだか蔓も細くて葉っぱも小さく、成長が止まったように背丈も伸びないのです。これから起死回生を狙うのか、あるいは……。もう少し様子をみましょう。でれろん。

(1006日目∞ 6月26日)