第48回全日本愛瓢会展示会③ひょうたんな人々との出会い
by 丸黄うりほ
⑥岐阜県養老のひょうたんマダム、竹内蘭さん
昨日の続きです。「第48回全日本愛瓢会展示会」では、会員のみなさんのひょうたん作品を鑑賞できただけではありません。参加して最も感動したのは、「この国にはこんなにもたくさんのひょうたん愛好家がいらっしゃるのか!」ということでした。
自慢のひょうたんを出品された方はもちろん、総会を開催するために尽力されたみなさん。その中には地元・神河町の住民で、ひょうたんには普段あまり関わりのない方もいらっしゃったかもしれません。しかし、全日本愛瓢会理事で、兵庫県支部・支部長の大中政實さんのひょうたん愛は、そんな方たちにもしっかり届いているように感じました。
大中さんは、もともと高等学校の校長先生をされていたそうです。退職後、ひょうたん、法螺貝、尺八に打ち込まれるようになりました。開会式で法螺貝が登場したのはそんな大中さんの影響があるようです。ひょうたん歴は20年以上、今回も3メートルほどもある長ひょうたんを出品されていました。また、小学校での教育にひょうたん工作を取り入れるなど、地域における普及活動にも尽力されてきました。
そんな大中さんも、コロナ禍のために3回も総会開催が延期になり、支部をまとめるのが大変だったそうです。しかし、「こういうことはめったにできない。神河町の歴史を作るのだ!」という思いを伝えて、周囲との結束をかためて今日に至ったとおっしゃいます。(写真①)
ダンディな大中さんの首には、豆ひょうたんの根付。ネクタイピンは、愛瓢会の会員マーク(写真②)。さらに背広の襟にも金色のひょうたんバッジが煌めいていました(写真③)。聞けば、このひょうたんバッジは以前の愛瓢会会員バッジなのだとか。私の持っている会員バッジは②のデザインなのですが、そちらに変わったのはごく最近なのだそうです。
ダンディといえば、会場で最も目立っていらしたファッショニスタが、岡山県から来られていたサブ中田さんでした。なんと全身ひょうたん柄のお洋服です!(写真④)帽子や首からもひょうたんモチーフのアクセサリーをたくさん付けてらして、おしゃれが止まらない!(写真⑤)
岐阜県の養老から来られていた竹内蘭さんも、一目でひょうたんが好き!とわかるおしゃれな方でした。頭に被ったひょうたんが、驚くほど自然でお似合い。竹内さんは集まったマスコミ、新聞社からの取材のマトになっておられました。(写真⑥)
そして、写真⑦は、「花形文化通信」のインタビュー記事にも登場していただいた植物学者の湯浅浩史先生(左)と、全日本愛瓢会の新しい会長である井村裕治さんのツーショットです。もともと全日本愛瓢会に私が入会させていただいたのも、湯浅先生の強いお薦めによるものでした。
湯浅先生とは、この日はご挨拶をしただけで、あまり長くお話させていただくことはかないませんでした。というのも……。
お昼前になると、私たち一般の会員や見学者はホールの外へ出るように言われました。ホール周辺には警察官がたくさん詰めていました。そうです、この日は全日本愛瓢会の名誉総裁をつとめておられる秋篠宮さまが、来訪されることになっていたのです……!
秋篠宮さまは、ひょうたんとナマズが、ことのほかお好きでいらっしゃるとのこと。わざわざ神河町まで、ひょうたんのために足を運ばれたのです。湯浅先生は、秋篠宮さまが到着されたらご案内役をつとめられます。
道路脇で見学者たちが息をつめて見守るなか、黒塗りの車の列が通り抜けていきました。(写真⑧)
秋篠宮さまが神河町に来られたことは、その日の夜のニュースで全国に放映されました。ネットニュースでも読めますので、こちらにリンクを貼っておきますね。(NHK兵庫県のニュース秋篠宮さまが兵庫県訪問 全国のひょうたん愛好家の作品展視察
(1004日目∞ 6月22日)