ひょうたんの花言葉♡

by 丸黄うりほ

▲「手に負えない重さ」?

 

花を贈って、優雅にやんわりとメッセージを伝える花言葉は、ヨーロッパで流行ったものが日本に輸入されて広まったといわれています。

しかし、花言葉っていったい誰が考えてるんでしょうね。古くからのことわざが変形したものもあるし、花や植物の生態から連想されるものが、恋愛などにこじつけられたものもあると思います。花屋さんが商売のために考えて作ったものもあるだろうし、まあ何でもありというか。言ったもん勝ちというか。

我がひょうたんの花言葉をネットや本などで調べてみると、本当にいっぱい、何種類も出てきます。もともと縁起がいいとされるひょうたんですから、花言葉もいい意味のものがほとんどです。

まず、商売繁盛、金運や仕事運がアップしそうな「繁栄」に「利得」。そして、家内安全や夫婦仲がよくなりそうな「円満」に「平和」。願い事をなんでも叶えてくれそうな「開運」に「夢」。そして、そのものずばりの「幸福」。

ひょうたんのメッセージは最強ですね。ここまでいい意味の花言葉ばかりの植物はまあないでしょう。誰かにひょうたんをプレゼントされたら、ものすごいポジティヴなメッセージを受け取ったと思って喜べばいいと思います。

私のひょうたん仲間のS さんは、小学生のころからひょうたんが大好きで、当時大好きだったクラスの男の子にひょうたんをプレゼントしたことがあるそうです。彼女いわく「自分が大好きなものを大好きな人にプレゼントしたら、きっと喜んでもらえるに違いないと思った」と。ところが、相手の男の子はキョトンとした表情をしただけで、彼女の気持ちをわかってくれなかったらしい。それで、彼女は「そのとき初めて人生の真実を知ったわ……」と悲しげに言っていました。花言葉という、ある意味わかりやすいヒントを与えてあげれば、ちょっと鈍感なその男の子も気がついてくれたかもしれません。

で、ひょうたんの花言葉のなかで、ひとつだけ異質なものがみつかりました。それは「手に負えない重さ」というものです。まあ、ひょうたんの実はたしかに重い。ウェスパシアヌスの実も、自分自身の重みで蔓が下がってしまった、と先日(61日目、6月26日)の日記で書きました。

しかし、千成ひょうたんや中ひょうたんなら「手に負えない」と言われるほどではない。おそらく、この花言葉を考えた人はひょうたんマニアから大瓢エース(20キロ、30キロ級になる巨大ひょうたん)を贈られたのではないでしょうか。(……ないですね)

 

※次回69日目は7月8日(月)にアップします。