ああ!!  ひょうたんランデブー!!

by 丸黄うりほ

▲雄花(上)と雌花(下)、初めての受粉です♡

 

ひょうたんの栽培スタート(種まき)から約2ヶ月。プランターに定植し、ウェスパシアヌスと名付け、大切に育てて約1ヶ月。ついにやってきました、この夜が。ひょうたんランデブー!!

今夜は雄花がひとつ、雌花がふたつ咲きました。さらに、昨日咲いた雄花が冷蔵庫のなかにひとつあります。同じ日に雄花と雌花が咲けば、受粉することができます。自然状態では蛾が媒介役をしてくれるのですが、私のうちは都会のマンションなので蛾はやってきません。ということは、受粉の媒介は人間がしてやらねばなりません。つまり人工授粉です。

ひょうたんの花は夕方になると開いてくるので、明るいうちに授粉をすましてしまうのもありです。しかし、真っ暗な中で作業をするほうがなんとなく懐妊率が高いような気もします。午後9時をまわると雄花も雌花も花びらの開き方が大きくなって、より本気を出してくる感じです。

そんな中、私は懐中電灯で雌しべの中心を照らして覗き込みます。そして、花びらをはがして芯だけにした雄しべの花粉を、そこに塗りつけてやります。塗りつけ作業はこのように花同士を直接くっつけてもいいのですが、雄花の花粉をリップブラシなどの小さいブラシにとって雌花に塗ってやってもいいのです。

……しかし、ふと我に返ると……。私は夜中にベランダで懐中電灯をつけて、いったい何をやっているんでしょうか。もし向かいのマンションの人にこの姿を見られていたら、どうみても怪しいやつです。

まあそれはおいといて。たいてい雄花のほうが雌花よりもたくさん咲くので花粉があまるくらいなのですが、今晩は雄花が少ないのでちょっと不安が残ります。これでちゃんと受粉できただろうか。

受粉できていても、そこから実になるにはパワーが必要です。今年のひょうたんはいつもより花が早い、ちょっと早熟なのではないだろうか。しかし、受粉したからには実になってほしい。そんな複雑な思いが頭の中で去来します。

がんばれ、ウェスパシアヌス!