ひょうたんの葉はL Pレコードサイズ。

by 丸黄うりほ

▲ 親蔓の10枚目の葉です。ヨコ30センチ、タテ30センチ。

 

ひょうたんウェスパシアヌスの葉はとても大きいです。現在、いちばん大きい葉は親蔓の10枚目の葉で、サイズを測ってみるとヨコ30センチ、タテ30センチありました。これは、L Pレコードとだいたい同じ大きさです。過去の栽培経験では、親蔓の上の方の葉と、子蔓につく葉が大きく、孫蔓の葉は少し小さめ。ひ孫蔓の葉はさらに小さめになる傾向です。

ひょうたんの寿命は、春の種まきから秋の収穫までの半年ぐらいなのですが、葉1枚1枚の寿命はもっと短く、展開後50日から60日といわれています。老いた葉は下の方からだんだんと黄色くなって枯れていきます。葉の緑色が濃いときは働き盛りです。

植物の身体を人間などの動物に対比させたとき、よくいわれるのが、花は生殖器にあたるということです。根は脳、顔ともいわれます。植物は頭を土につっこんで逆立ちしているような構造になるということです。私は、巻きヒゲって足っぽいなと思うことがあります。巻きつくことで、しっかりと足場を確保していくのです。

では、葉は何をしているのでしょうか?

葉の役割の第一は、みんな知っている光合成です。葉の気孔から二酸化炭素を取り込んで、光エネルギーによって成長や維持に必要な栄養分を作り出します。これは、外から取り込んだ栄養分を消化吸収するだけの動物の胃腸よりも高度な技かもしれません。

また、気孔から水分を適度に蒸発させることで、温度調節を行っています。緑の葉が茂っているところは葉の陰になって涼しいだけでなく、実際に周囲の気温上昇が抑制されるのです。「緑のカーテン」ということばがありますが、まさにそれ。蔓植物であるひょうたんは、夏の日差しをやわらげる緑のカーテン作りにぴったりです。見た目も青々と美しい葉に、ぶらり下がるひょうたんの実。まさに風流な涼アイテムといえるでしょう。

さらに、葉は日長の変化を感じる時計やセンサーのような働きもしているといわれています。もうこうなると先端技術なみ。

今日の結論。葉はえらい。