ひょうたん栽培に必要なもの(4) 虫から守ってくれる農薬

by 丸黄うりほ

▲ ひょうたんを狙う虫はたくさんいます。農薬をまいておけば減ります。

 

ひょうたん栽培をしていると、いろんな虫がきます。花の交配を助けてくれる蛾はひょうたんのお友達ですし、てんとう虫や蝶もきます。とても可愛いです。

でも、なかにはひょうたんの宿敵もいます。こいつらにはできれば近寄ってほしくないですよね。

まず、6月頃のまだ若いひょうたんを狙ってくるのがナメクジです。定植したばかりの幼い苗を一夜でぺろりと平らげられたりしたら、犯人はほぼナメクジと断定していいでしょう。ナメクジはビールが好物らしく、缶ビールの残りものに塩を入れてプランターの横に置いておくと、酔っぱらって中で溺死します。ナメクジ専用の農薬もたくさんあり、「ナメキール」「ナメトール」など、ナメた感じの名前の商品がいろいろと発売されています。

また、黒や白のゴマみたいなアブラムシも集団でうじゃうじゃと出現します。これはあまり根性のない弱い虫で、スプレータイプの園芸用の殺虫剤でシューっとやればだいたいその場で死にます。

やっかいなのが、ウリキンウワバという透明な緑色のシャクトリムシ。こいつが発生すると葉をめちゃくちゃに食い荒らされます。実の皮もかじりますので、刺青みたいな歯型をつけられたりもします。また、ウリキンウワバ以上に凶悪なのが、ウリハムシという甲虫野郎です。こいつは葉に丸いきれいな円を描いてスマートに、かつ厚かましく食うだけでなく、なんと土にもぐりこんで根も切ります。根を切られると、ひょうたんは死に至ります。

ウリキンウワバやウリハムシのような凶悪な虫を避けるためには、農薬が必要になってきます。オルトランは土にばらまくタイプの農薬で、水と一緒に染み込ませて与えるだけなので、取り扱いが簡単です。これを植え付けのときにまいておくと、とりあえず最凶の虫からひょうたんを守ることができます。

農薬ですから、環境には優しくないです。ひょうたんは野菜のような食べ物ではないので、私はいつもこのオルトランを使っていますが、気になる方は使わなくてもいいと思います。ただ、その場合、虫との戦いは避けられません。ひょうたんの葉に敵を見つけたら、まめに取って捨ててやるようにしてください。