ひょうたん最初の難所。発芽と幼苗の温度管理

by 丸黄うりほ

▲魚屋さんの発泡スチロールの箱で、ひょうたん苗ポットを保温。

 

ひょうたんの種まきは、なんといっても温度管理が大切です。

私は、魚屋さんにもらった発泡スチロールの箱に水切り用の穴をあけて、その上に種をまいたポットを並べ、ホームセンターの園芸コーナーでみつけた簡易温室用の小さな穴のあいたビニールをかけ、洗濯バサミでとめて、ミニ温室を作っています。中には必ず温度計を入れておきます。

水やりは午前中。昼間は温度が上がりすぎないようにビニールを少しずらして風通しをよくします。夜間はビニールの下にもう1枚新聞紙をかけて、できるだけ暖かさを保つように心がけます。適温の目安は25〜30℃ですが、この時期は日によって気温や天気がころころ変わるので適温を保つのはなかなか大変です。ちゃんとした温室があれば簡単なのでしょうが…。

また、芽が出るまではとにかく温度に気をつければよく、暖かければ暗い場所に置いていてもいいのですが、芽が出るとすぐ日光に当てねばなりません。日光に当てないとあっというまにモヤシになってしまうのです。とくに水が多いときはモヤシになりやすいです。芽が出るときは一瞬にして出ますので、まめに状態を観察している必要があります。

それなら、ポットをずっと日光の当たる所に置いておけばいいのではないか。それももっともなのですが、それだと夜間は冷えすぎるし、昼間は温度が上がりすぎる。なので、室内と戸外を発泡スチロールの箱をもって1日に何回も行ったり来たりすることになるのです。

さらに、種によって発芽のタイミングが数日ずつずれるので、種のままのポットと芽が出たポットとが混ざっている期間が必ずあります。

そんなわけで、発芽と幼苗の管理はとても難しい。人間でいえば妊娠中と生まれたての赤ちゃんに当たるわけですから、ここがひょうたんの生涯最初の難所であるということ。また、栽培者にとっても大事業だということ、わかっていただけますよね?