ひょうたんの品種、どれもナイスで迷う(6)憧れひょうたん
by 丸黄うりほ
▲ひょうたんの王様「大ひょうたん」@食堂101号室
今までここで紹介してきたひょうたんは、すべて実際に私が育てたことのある品種でした。今日はまだ育てたことのない、憧れの品種について書きますね。
まず、ひょうたんの王様といわれる「大ひょうたん」です。ひょうたん型のひょうたんのなかで最も大型の実がつき、高さ30センチ以上、80センチほどになるものも。このページの写真は、以前イベントでうかがった香川県・豊島の「食堂101号室」さんに飾られていた「大ひょうたん」です。かなり古いものらしく、風格があります。
「大ひょうたん」の栽培は難しく、専用の畑と非常にしっかりした管理が必要です。品評会やコンテストなどもさかんに行われていて、大きなひょうたんを作った農家の人が表彰されてニュースになったりします。まさにプロや本気のひょうたんマニア向け。いつかは私も作りたいという憧れはありますが、畑を持っていない時点であきらめざるを得ません。
ひょうたん型のひょうたんの品種には、ほかに「中国ひょうたん」「ウルグアイひょうたん」などがあります。また、ひょうたんは一般に食用には適していないのですが(毒があります! )、食べられるように品種改良した「食用ひょうたん」もあります。
ひょうたん型でないひょうたんの王様は「長ひょうたん」です。一応緩やかなくびれっぽいものはありますが、ほぼまっすぐな形で、うまく育てれば2メートル以上にもなるようです。これも専用の畑としっかりした管理がなければ育てられません。
フラスコ型ひょうたんの大型「ロングハンドルディッパー」は、別名「アメリカひょうたん」とも呼ばれ、栽培中の表皮が濃い緑と薄い緑のまだら模様でとてもスタイリッシュです。長さ1.3メートルになるので、これも我が家のベランダでは難しい。
ツボのような形の「ツボひょうたん」や「だるま」、実全体がいぼいぼに覆われた「いぼひょうたん」、突起のあるフラスコ型の「かどひょうたん」や「ガーナ角」、マリのようにまん丸の「岡部鞠」なども憧れの品種。どれも種の入手ルートが限られていますが、プランター栽培も可能かもしれない、いつかは試してみたいと野望を抱いています。
このほかにも世界には珍しいひょうたんがたくさんあります。2015年に東京・上野の国立科学博物館で開催された「世界のヒョウタン展」では、見たこともないひょうたんが展示されていて天国にいるような気分でした。究極の憧れひょうたんは「アフリカひょうたん」です。球形で直径1メートルにもなる巨大瓢ですが、日本の気候にあっていないらしく栽培は困難であるようです。