妖怪の名前を冠したちくわって、ほかにあるのかしら……?
by児嶋佐織
こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。
先日、大阪天満の〈猫のマダム〉というお店で、こじまの “秩父のお姉さん” 、みっち。さんと、実は同じ市内出身のタンバリン博士、田島隆さんとのトリオでライブをしたんです。
みっち。さんと田島さんで『薔薇兄弟』なので、こじまにも『ちくわ姫』という名前をつけて……というライブについては、以前のデイリーちくわでもお知らせしましたね。
ある日、みっち。さんから、
「ちくわ送りました!」って連絡があって、何なに?って思ってたら、ちくわの食品サンプルが届いたんです。
「かんざしかなんかにして」って言うので、それなら……と当日、頭に刺して演奏したんです。
で、その『薔薇兄弟』のライブはちょっと芝居がかっていて、兄弟のチコお兄さん(みっち。さん)に突然
「サーカスから連れてきたロシア人」と紹介されて「!?!?」と驚きながらも「ちくわ星からやってきたロシア人のちくわ姫です」などと謎のMCで乗り切ったんですけどね。
あとから考えてみたら、その日のお客様はこじまのことを知らない人もたくさん。どうみても和風顔のミュージシャンが頭にちくわを刺してて、突然「ロシア人です」って言い出すライブって大丈夫なのか。大丈夫ですよね。わかんないけど。
一抹の不安を抱えつつ、きょうのちくわ。
田中蒲鉾本店さんの、〈牛鬼(うしおに)ちくわ〉。
牛鬼(ぎゅうき・うしおに)は、西日本に伝わる妖怪の一種と言われているのですが、
「文化遺産オンライン」を参照すると「牛鬼は南予の祭礼に登場する顔は牛とも鬼ともつかない形相で、胴体は牛を、尻尾は剣をかたどった練物である。」って書いてあってですね。
え、練物??ちくわとか……?と思ったらそっちのねりものじゃなくて、「神輿などを中心とした祭礼行列」のことだそうです。
牛鬼は、宇和島地方で古くから行われる和霊大祭では、祭礼の主役なんだそう。それにしても、妖怪の名前を冠したちくわって、ほかにあるのかしら……?
あ、お味は名前のとおりにストロングな歯応えで、噛めば噛むほど旨みが出てくる、焼酎によく合うちくわでした!