ねりものの桃源郷?かまぼこの湧く泉?いったいどんな…

by 児嶋佐織

こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。

小田原ねりもの探訪、前回からのつづきです。
いよいよ箱根登山鉄道に乗車。車内は温泉に向かわれるお客様で、うきうきなごやかな雰囲気です。
小田原からふたつめの駅、風祭駅に、こじまの目指す聖地があります。
ねりものの桃源郷?かまぼこの湧く泉?いったいどんなところなのかしら……と想像する間もなく、風祭駅に着くまえから驚きの存在感です。車窓からも見える〈鈴廣 かまぼこの里〉改札横には、すりみを作っていたすり鉢が。
昔のすりみ作りは「水に晒した魚の身を叩き、包丁で細かく刻んで石臼に移し、4人がかりで1時間以上も杵を回して擦りつぶす」という、途方もない労力を要していたのですね。ますますちくわやかまぼこのありがたみを実感して、思わずすり鉢に向かって手を合わせてしまいました。
〈かまぼこの里〉には、ねりものについて知ることができる〈かまぼこキッチンラボ〉や、〈かまぼこ板美術館〉などの施設とお食事処、鈴廣さんの商品が並ぶお買い物スペースがあり、さまざまな誘惑に目移りします。まずはじめに訪れたのはこちら〈創業 慶応元年 蒲鉾鈴廣〉。
箱根駅伝の中継でお馴染み、鈴廣かまぼこさんの本店です。窓の新緑もすがすがしい、天井の高いひろびろとしたお店。そして鈴廣さんといえば……!大相撲の呼出(よびだし)の土俵着には、協賛メーカーの企業名が染め抜いてあります。以前デイリーちくわでもお伝えしたように、鈴廣さんも大相撲とのご縁が深く、
本店の店内にちょっとした相撲コーナーが設けてあります。
呼出さんが作られた雲竜型(横綱土俵入りの型のひとつ)のミニ綱がかわいらしい。隣接の〈鈴なり市場〉に戻り、揚げたてかまぼこが食べられるコーナーへ。
もち米が練り込まれたボリューミーな〈おっととライス チーズ〉をいただきます。もちもちのお米の食感とチーズのコクで、食べ応えしっかり。

小腹を満たし態勢をととのえ、気持ちを落ち着け、今回こじまがいちばん楽しみにしているところへ向かいます。

市場のかたすみに設けられた、小さなバースペース。その名も〈かまぼこバー〉。
これがまた、至福の体験だったのです……!

次回につづきます!