そこらへんは柔軟に対応していただきたい……

 by 児嶋佐織

こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。

以前デイリーちくわで『魚へんに◎』で『ちくわ』と読む漢字をご紹介しました。
ひと文字でちくわの原材料も形態もあらわす、便利な漢字『魚◎』。こじまが記事を書いてから約4年半も経つのに、なかなかiPhoneの辞書に入る様子もないし、市民権を得てるのかしら……と心配になってきまして。

そもそも、このなぞなぞみたいな字はいつできたものなの?
調べてみますと、こんな記事に出会いました。(『日経新聞』「魚へん+◎」で何と読む?創作漢字の奥深さ,
「国字」すなわち日本で作られた漢字に当てはまると言われる「魚◎」ですが、実際のところ、漢字として認識されているかはいささか疑問ではあります。

『魚◎』が登場する『蜀山人 狂歌ばなし』の「蜀山人(大田南畝)」とは、江戸時代に活躍した文人(Wikipediaへ)。「狂歌」とは、和歌の形式に卑俗滑稽な内容を盛ったもの。ようするにこれは、大田さん編纂の江戸時代のショートギャグ集というところかしら……。

ということはですよ?『魚◎』は江戸時代からあった表記の仕方ということだと思われるんですが、ちょっとメジャーデビューすんの遅くないですか?
たぶん『◎』の部分が「漢字っぽくないよね」ということで見送られているような気もしますが、もう令和も6年になるんですし、そこらへんは柔軟に対応していただきたい……って誰に言えばいいの?

短冊に和歌をしたためながら、きょうのちくわ。先日、丸亀のお土産にといただいた、阿藻珍味さんの〈豆ちくわ〉です。
この阿藻珍味さん、実はこじまがつい最近鯛ちくわについて検索していたときに「おいしそうだな……。」とチェックしていたメーカーさんなのでした!(阿藻珍味さんはこちら) うれしくて小躍りしながらパッケージを開けます。原材料に「鯛のほぐし身」って書いてあるのがちょっと珍しい。
ぷりぷりで歯切れ良い食感とお魚の風味、これはかなりおいしいちくわ!ひと袋いっぺんに食べちゃった。