賞味期限というシンデレラの馬車が財布の紐を引っ張る

by 児嶋佐織

こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。

先週末は所用で静岡県におりました。

浜松や掛川は何度も行ったことあるけど、静岡駅で降りるのは、初めて。
静岡県はちくわ的には豊橋文化圏だから、駅ビルとかでヤマサのちくわ買えるよね……?と、往路からうきうきです。

早速駅高架下のショッピングモールにある〈スルガマルシェ〉に行ってみました。スーパーマーケットの中に、ヤマサちくわのコーナーがあるんです!
うれしくて小躍りというか、もう盆踊りくらいの勢いで浮かれるこじま。

しかし、賞味期限というシンデレラの馬車が、こじまのゆるんゆるんに伸びたお財布の紐をきゅっと引っ張ってきます。おいしいうちに食べ切れるよう、厳選してお買い物します。
いつもの豆ちくわや特選ちくわに加えて、今回のお初は〈ふわふわ栗たまご〉

「伊達巻の技術が詰め込まれた、秋のロングセラー商品です」とありますが、一般的な伊達巻みたいにぺったりしてなくて、ほんとにふわんふわん。ホイップクリームがのっててもおかしくないくらい、ほぼスイーツです。
〈特選 白ちくわ〉はきめ細かい色白の肌も美しく、新鮮なおさかなのうまみが溢れていますし、〈黒胡椒豆ちくわ〉はブリリアントな胡椒の香りがたまりません。

これで3、4日はちくわ祭りだわ……と、ちくわたちを大事に抱えて帰路に着こうとしたとき、閉店作業中のちいさなお店が視界に入りました。
スルガマルシェのある、「パルシェ 食彩館」にお店を構える、蒲菊(かまきく)さん。
ここにヤマサちくわさん以外のねりもの屋さんがあることを知らなかったので、運命の出会いかも……!と、慌てて数少ない在庫の中からこちらを連れて帰りました。

テープでとめただけの素朴なパッケージが、「できたてですよ」と語りかけてくるようです。
お味はというと、柔らかめの生地でくせがなく、おやつにそのまま食べたいかんじ。
これは近所にあったらちょいちょい食べたいな……とお店のサイトを見ましたら。
なんと宮内省(旧宮内庁)に蒲鉾などを献上されていたという歴史が!すんごい由緒正しいんじゃん!びっくりです。

静岡、海の街ですし、ねりものメーカーさんがとっても多いんですが(全国3位)(2021年7月のデイリーちくわへ)
この辺のことをちゃんと調べて行けばよかった……と、帰ってから後悔しきりです。静岡県、またお邪魔する理由ができました。