ようやく来れたよろこびでつい小走りに
by 児嶋佐織
こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。
いま兵庫県立美術館で開催中の、李禹煥(リ・ウファン)展を観てきました。
それはそれは素晴らしい展示で、行ってよかったなあ……と、しみじみ噛み締めています。
図録の表紙になっているこの作品が、なんかなじみのあるフォルムだわ……と思わないこともなかったんですけどね。
で、せっかく岩屋まで足を伸ばしたので、阪神電車でさらにひと駅、春日野道駅近くの大安亭市場(おおやすていいちば)へ。
とっても活気があって、ランドセルを背負って駆け抜けていくこどもたちや談笑するご年配の方々などで大にぎわい。
その商店街を抜けたところに、一軒のちいさなねりもの屋さんがあります。
大正十二年創業、丸八蒲鉾さん。
ずーっと行ってみたいと思ってたので、ようやく来れたよろこびでつい小走りに。
店先ののぼりには「ミシュラン二つ星の料理人も認めた伝統の味」とあります。先客のマダムがお会計しながら「(ここの商品を食べたら)よそのは食べられへんわ」とおっしゃっていて、期待に胸が高鳴ります……。
色とりどりの天ぷらやちくわが整然と並ぶ店内。好きなものをセルフでフードパックに詰めていくのですが、あれもこれもと選んでしまって、ひとつの容器に収まりません。
全部で1700円ぶんも買ってしまいました。
おうちに帰って早速いただいたのですが、とにかくどれをいただいても「めっちゃおいしい……!」しか口から出てこないのです。
天ぷらは具だくさんで、〈えびしそレンコン天(お皿の左側)〉のぷりぷりえび、しゃきしゃきレンコン、しその香りの後を引くおいしさ。もちろん本体のねりものも歯切れ良くもちもちで、ほんとうにいくつでも食べられそう。〈揚げしんじょう〉の柔らかさと弾力、〈たこキャベツ天(お皿中央)〉のごろごろ出てくる大ぶりのたこ。
そしてなにより、〈はもちくわ〉のシルキーな、クリーミーと言ってもいいくらいのなめらかな身と、しゃきしゃきの皮の食感!
こんなちくわ、はじめて出会いました……。
ちくわにうずらの卵を包んで揚げた〈ちくたま〉も、卵の風味とこくがプラスされて新しいおいしさだし、ひとり天ぷらフェスは最高潮の盛り上がり。
お腹いっぱいいただいてもまだ食べたい。食べながら「おかわり買いにいこうかなあ」と考えてしまうくらい。
なんですが、じつは、まだ丸八蒲鉾さんの「みたことないねりもの」が待ってるんです……!
え?これがねりもの??
驚きますよね!
お腹いっぱい&いっぺんに食べるのがもったいないので、こちらの商品のご紹介は次回のデイリーちくわで……!