躍動感たっぷり
by 児嶋佐織
こんにちは。テルミン奏者の児嶋佐織です。
先日のデイリーちくわで、
岡山県牛窓の中光商店さんの〈焼かまぼこ〉を「かっこいい」とご紹介しました。でも、読んでくださった方には、きっと、ぜんぜん伝わってないですよね、彼の素敵さ。
リゾート地で出会った素敵な彼……いやナイスかまぼこ、みなさんにもちらっと会っていただこうかな……。
ね!ね!かっこいいでしょ……!
極薄の板に、書家の一筆のように躍動感たっぷりに盛られたすり身。そして黄金色に輝く焼き目。海を自由に泳ぐ魚の姿をそのまま封じ込めたようで、思わずため息が出ます……。
あ、肝心のお味は、ワイルドな外見に反して、淡白で、上品なお味でした。
で、一緒に購入した〈のやきちくわ〉。
こちらも、渋い佇まいがなんとも言えず魅力的。のやきちくわならではの歯応え、かみしめると、魚のうまみをしみじみと感じます。
えっと……「のやきちくわ」ってこじま普通に書いてますが、
そもそも「のやき」って、何??
知らなかった……。
検索してみると、「野焼きは違法行為です」とか物騒なことばっかり出てくるし、まさか反社会的なちくわ……?と眉をひそめたんですけどね。
よくよく調べたら、
「『野焼』とは、煙と熱気を避け外で焼いたことに由来し、江戸時代の松江城主 松平不味公によって命名されたと伝えられています」(内田信義商店ホームページよりhttps://www.office-web.jp/uchida-k/pc/contents16.html)
ですって。
まあ、いまののやきちくわは外では焼いてなさそうですが、なるほどそういう意味だったのですね。
しかし、松平不味公、えっと……あの……おいしくなさそうな名前だな……(失礼)。
※編注
児嶋さんの原稿および引用元のページには「不味公」とありますが、正しくは「不昧公」です。