庭に放置したひょうたんがどうなったのか
by 奥田亮
2月も半ばを過ぎました。陽差しからは春の気配が感じられ、日中は少し寒さが和らいできましたが、日が落ちると氷点下。今晩の予報も-7°Cです。あいかわらず雪は降りますが、雪質が変わり水分を多く含んでいて重たく、量は少ないけれど重労働です。
さて、ここのところ「でれろん暮らし」の連載では、時空を飛んで地球と人類とひょうたんのことを考えてきました。古代日本でひょうたんを打って音を出していた、というところまでは神楽歌などの文献上確認できましたが、そこまでです。素手で叩いていたのか、棒やバチで叩いていたのか、そして、実際どんな音がしていたのか、というところまでは今のところ知るすべがありません。ひょうたん呪術についてもう少し詳しくわかれば何らかの手がかりにはなるのかもしれません。ツービーコンチニューであります。
ということで、古代への旅は一旦脇に置いておきまして、ちょっと現実世界に戻ってみようと思います。というのも、上述のごとく日中は多少なりとも気温が緩んできて、雪も解けはじめているので、庭に放置したひょうたんがどうなったのか、久しぶりに確認しに行ったのです。
去年収穫したひょうたんたち、そこそこうまく育ったのは水づけに、成長が不完全で表皮が薄そうなのは水に浸けずに自然乾燥と、二通りの状態で年を越しました。衣装ケースに入れた水づけ組はまだまだ水ならぬ氷づけ状態。自然乾燥組はIPUが1つと、UFOが3つ。IPUは完全に崩壊して種を地面に撒き散らしていますが、UFOはなんとか形を留めています。そのうち1つはまだ中身が水気を多く含んで重たく、手荒に扱うとすぐにでも崩壊してしまいそうですが、丁寧に扱って表面になにかコーティングして形を保てば、2月17日のひょうたん日記で紹介されていたマニア垂涎のしぼみ瓢のようなもの仕立てられるかもしれません。ん〜ん、でもたぶん無理かな。
あと2つのUFOは表皮の厚さもなんとか合格ラインですが、1つはまだまだ重たくて乾燥までに時間がかかりそう。もう1つはすっかり中身が乾燥し軽くなっていたので、部屋に取り込んで加工することにしました。表面に残っている薄皮をガリガリと剥がすと、ちょっといいかんじです。底に虫食いのような小さな穴が開いているので、これはなんとかしないといけないのですが、うまく加工すれば何かに使えそうです。
振ると中のタネがカラカラと音を立てますが、なにせ水づけしていないので、中のタネと実が内側にこびりついて完全には取れていない状態です。表面のカビや汚れは景色として楽しむしかないのですが、やはりどこかを切り取るなりして中をきれいにした方がよさそうです。さて、どこを切りましょうか。もう少しきれいに磨いてから考えましょう。急ぐことでもないですし。でれろん。
(699日目 ∞ 2月21日)